オーガニックの理念を大切に
オーガニックとは、化学的に合成された農薬や肥料を使わない農業であるというのは、あくまで外形的な説明で、それはあまりにも本質から遠いものです。
オーガニックのひとつの語源は「オリジン」です。これは農業の本質、つまり農業のあるべき姿や、本来の果たすべき役割から農業を見直し再構築しようとする試みです。また、もうひとつの語源「オーガナイズ」はまさしく調和です。自然との調和、人と人との調和。オーガニックはすべての生命の調和の力で農業を実践していく取り組みです。
私たちは、このオーガニックの本質的な理念に忠実に取り組んでいくことで、地球環境を守り、大気と水資源を守り、地球上のすべての生命が、健全にその生を全うできるように取り組みを進める仲間づくりをしています。そして、従来の業界や資本という経済の枠を超えて、オーガニックに取り組む多くの企業の多様なコンソーシアムをつくり、オーガニックイノベーションを実現するプラットフォームを創出していくエンジンになりたいと考えています。
2021年には、国は「みどりの食料システム戦略」を策定し、ヨーロッパの先進的な農業が掲げる「Farm to Fork」政策を手本に、日本の農業のあるべき姿を、「環境を守り持続的な農業生産を可能にする」という目標を置いた、まさしく歴史的な大きな政策転換を進めようとしています。日本の農業で使用される農薬や化学肥料の使用を削減し、そのコアの取り組みとして、2050年までに、日本の農地の25%をオーガニックに転換するという目標を掲げました。
これにたいして、多くの農業関係者からは、あまりにもストレッチな目標であり、その実現可能性を疑う意見が頻出しています。農水省は本気かと、懐疑的な意見も多く見られます。しかし、私たちは、これを千載一遇の好機ととらえています。目標の達成度はあくまで結果です。現在を生きる私たちにとっては、今というこの時に、資本や利害や関係性を越えて、まさしく「オーガニックの志」を共有し、利害を超えたコンソーシアムとして、多くの生産者や企業が連携して、このプロセスをすすめることが評価される時代になったと理解しています。
むしろ、私たちは、日本農業の先達が営々として築いてきた、世界に冠たる持続的な農業技術を、「オーガニック」という世界共通用語で、日本から世界に発信していく好機到来と考えています。
日本農業は、新規開墾で人口増に対応してきた欧米の農業と違い、伝統的に、地域の里山資源と里海海洋資源によって地力の向上に取り組んできました。地下資源に頼ることもなく、自然再生エネルギーのみで、単位面積あたりの収量を増加させ、人口増を担ってました。この先祖の知財の結集こそ、実は欧米のオーガニック生産者たちが目標にしてきた農業技術そのものなのです。
世界に冠たる持続的な農業技術を先祖から受け継ぎながら、安価で簡便な「化学肥料」に依存をし続けてきたために、近年では日本農業で使用される化学肥料の約90%以上を輸入に頼るという結果をもたらし、いかに脆弱な農業国家に陥ってしまったということが、最近のロシアのウクライナ侵攻による化学肥料の高騰によって起こってきた現実をみて理解できてきました。日本農業はここで、猛省を図り、今こそ、農水省のみどりの食料システム戦略を、真の持続的な農業システムとして実現させていくことが最重要課題だと考えています。
それは、単に「化学肥料を有機肥料に代える」という単純な話ではなく、農業の本質が、地域の資源に準拠した持続的な生産システムの完成という命題を置いたときに、その努力の結果としてオーガニック農業の実現に至るという、その本質であると考えます。オーガニックの認証を得ることが目標ではなく、未来を担う農業本来の目標を進めれば、結果としてオーガニックが実現するというプロセスの共有こそ、私たちのコンソーシアムの存在価値と思います。
オーガニックを核に「経済合理性優先の文明」から「生命の文明」へのパラダイムシフトを、いまの私たちの世代で実現していくことが、これからの子孫にたいする責任と考えます。とても大切で大事な時代に生かされていると痛感しています。
一般社団法人
ジャパン
オーガニック
コンソーシアム
事業の目指すところ
①里山資源と海洋資源と畑をつなぐ日本型SDGsオーガニックの推進
②心と身体を健康に導く農福連携オーガニック農場の展開
③医・食・農の融合領域の研究から、真の健康の達成と免疫力を高めるための食の研究開発
SDGsのコアとしてのオーガニック事業を推進
- 理事長の南埜は、学生時代より、地球環境の保全と、人類の真の健康の達成のために、オーガニックの普及拡大に取り組んできました。この国内最大規模のオーガニックの生産者から加工メーカーそして小分け事業者および輸入事業者のネットワークを基盤に、社会にオーガニックを普遍化させるための多様なオーガニックコンソーシアムを、貴社の要望に沿う形で構築し、最適なオーガニックの商品開発やバリューチェーンの構築、そして新たなオーガニック事業の創造をサポートいたします。
- オーガニック農業の持つ多面的な価値をビジネス化し、農業の社会的価値を高めます。農産物を生産するだけの農業ではなく、農業を「生命文明」へのパラダイムシフトのエンジンにします。
①日本型オーガニック土づくりモデル
現在日本の農業全体で使用されている肥料の約90%は輸入に頼っている。根本が国産ではなくな
ってきている。(実質的な食料自給率はカロリーベース39%よりさらに下がっているのが実態)
海外からの飼料由来の畜産たい肥に依存するのではなく、日本が世界に誇る豊かな森林
資源・里山資源そして海洋資源の価値をオーガニックから再構築し世界へ発信。
里山を地域再生産可能資源とした永続的な土づくり(オーガニックきのこ活用)
欧米型のオーガニック 有畜複合経営 ⇒ 日本型のオーガニック 有キノコ複合経営
海藻資源、陸上養殖の副産物をフードロス削減も含めて土づくり資源に活用
②医・食・農の融合領域をビジネス化
心の健康、身体の健康、食育をオーガニック産地地域で一体的にビジネス化
観光・温泉・森林浴・宅配によるウィークデーでの結びつき
オーガニックを基盤にした予防医学・体質改善センターの創出
機能性植物のオーガニックからの提案
③半農半電運動 ⇒ オーガニックを核とする自然再生エネルギーの供給モデル
ソ ー ラ ーシェアリング導入のオーガニック経営
農業用水利用の小水力発電
地域バイオマス活用のガスと電気の自給
④農業と福祉の融合
オーガニック農業の場の力。心を健全に。健全な老後。多様な価値を発信できる農業
もの消費⇒コト消費
園芸療法・高齢者福祉のオーガニック展開
⑤小売り企業や生活者組織を機関とするCSA(Company Support Agriculture )の創出
小売り企業や生活者のコミュニティを、オーガニック産地支援のクラウドファンデング
の機関として機能させる社会システムの提案
店頭やコミュニティでの買い物⇒オーガニック生産者の支援⇒持続型社会の構築という
繋がりが見える事業モデルの構築
⑥蜜源作物の景観導入(緩衝作物)によるミツバチとの共生農場
周辺に花のあふれるオーガニック圃場環境を現出。オーガニック畑の周辺を花でうめて
いく。(バンカープランツ・忌避植物)
⑦農業アミューズメントパーク
週末滞在型オーガニックものづくり体験農場
オーナー制のオーガニック農場(ワイン、収穫体験等)
オーガニックレストランとのコラボと、オーガニック野菜を主食にするレシピ開発
オーガニックからダイエット&ビューティーの提案
オーガニックコットン・コスメ等、オーガニックライフスタイルの提案
⑧日本のオーガニック食品を、世界に冠たる持続的な農業技術を背景に海外に輸出。
日本の農業技術は、里山資源と海洋資源からの持続的な養分供給システムの構築により、世界のオーガニック生産者から目標とされる優秀な持続的かつ環境保全的な集積技術である。これを、農産物の優秀さの再認識から、世界に広げていくこと。これをミッションに、有機食品の輸出に取り組んでいきます。
南埜 幸信の著書の紹介
・ 自然農法推進宣言 富民協会
・有機農業から未来の食卓へ 日本文学館
プロジェクト
世の人すべてにそれぞれが情熱を持って取り組める何かがあると思います。お仕事の場合、それはお客様のためであることが多いですが、自分自身の成長やスキルの向上のためとなることもまたあります。
事業内容
沿革
‐ 千里の道も一歩から ‐ かつてオーガニックは、変り者の変人の集まりで、一般市場からは相手にされないクローズマーケットでしか流通されない存在でした。それが、農業の本質から農業を考え直す潮流がうまれ、地球環境の保全と食を通した真の健康の達成のために、オーガニックへの期待が熟成され、オフィシャルな認証制度の世界的な進展とともに、一般流通においても一定の位置をえるところまで来ています。この千載一遇の時代は、オーガニックが当たり前に生産され、流通され、販売される時代を切り開く大事なステージに入ったといえると思います。この大きな扉を最初に開ける力になるために、当法人は動き出します。
ソリューション
私たちは最大限のオーガニック事業創造のアウトプットを追求します。安全な食糧から自然再生エネルギーの提供、そして心を健全に導く場の提供など、オーガニック農業は多様な多面的な価値を持っています。この価値をビジネスとして仕上げ、オーガニックライフスタイルをトータルサポートするサービス企業連合を構築しています。そのスキームを、ご要望に合わせて私たちが寄与できる付加価値として普遍的に提供し続けます。
世界の共通のテーマである、持続的に発展できる社会の創造は、2015年の国連のアジェンダであるSDGsとして明確に集約されています。この推進の核としてオーガニックが、世界に普遍的に展開されていく。そのエンジンに私たちはなりたいと考えています。
プロジェクト
①オーガニックの持つ多面的な価値をビジネスに
・小売り企業や生活者を機関とするCSAの創出
・小売り企業や生活者と生産者との協業組織の構
築(プロシューマー型商品開発)
・オーガニックを総合的にライフスタイル提案を
可能にするコンソーシアムの熟成
(体験型オーガニック農場/予防医学/園芸療法)
②産直型オーガニックバリューチェーンの構築
・公設市場や農産物商社等の、既存の公的な物流
網とのシナジーを生かし、鮮度とコストを優先
に、スリムで合理的なバリューチェーンを構築
③オーガニックを核心とする農業からの自然再生
エネルギーの供給と持続型社会のモデルづくり
・ソーラーシェアリングや地域バイオマス原料か
らの発電事業
・医・食・農・福祉(障害者/高齢者)の連携をオ
ーガニックで繋ぐ
・未病で寛解に導ける健康社会はオーガニックか
ら
④SDGs型オーガニックモデルの発信
・豊かな里山資源を根拠に、日本型オーガニック
土づくりモデルの世界への発信
・農業アミューズメントパークの創出と水平展開
取り組み
新たなチャレンジは私たちの原動力です。より良いサービス提供を行うことが喜びであり、楽しくも真剣に取り組んでいます。
①実需者への合理的で理想的なオーガニック商品
群の提供
②生産者、実務者、事業者へのオーガニック教育
プログラムの提供
③オーガニック認証取得のサポート
④オーガニックロジスティックシステムの構築ア
ドバイス
⑤オーガニックによる体質改善センターの設立
⑥オーガニックによる竹林再生ビジネス
⑧オーガニックによる耕作放棄地回復ビジネス
⑨里山と畑をつなぐオーガニックキノコの廃菌床
の地域活用サイクルによるオーガニック産地の
育成
・里山・森林資源⇒オーガニックきのこ栽培⇒地
域畜産農家⇒たい肥化プラント⇒土づくり/た
い肥
⑩偏在化する森林資源の世界全域での平均的活用
・森林資源の豊かな国⇒キノコ菌床⇒森林資源の
乏しい国/砂漠緑化再生
⑪ソーラーシェアリング+オーガニック
⑫農業水利を活用した小水力発電+オーガニック
⑬バイオマス発電+オーガニック
⑭陸上養殖や海藻加工の副産物やフードロスを
堆 肥化し、土づくりに活用
⑮次なるオーガニック推進世代の人材育成
・オーガニックが当たり前になる社会を創造して
いく人材を総合的に育成
オーガニック生産者とともに成長
•すべてのオーガニック生産者のための、生涯有機スクールの設立
•プロ生産者との協業による実践的教育(地域に根差した技術教育)
•IPM技術・バイオスティミュラント技術の開発・公的裏付け
•ソーラーシェアリング/小水力発電+オーガニックの推進、農業機械の電化促進
•特に水田は大面積に対応できる除草機の開発普及
⇒(株)オーレックのWEED MAN注目
•オーガニック経営資金・起業支援ファンド等、有機経営金融支援制度の拡充
•里山/海洋資源の土づくりへの活用(伝統的な地域資源の活用)
•オーガニック販売先の確保と継続的取り組み支援
•相対取引型・契約取引型作付けの拡大強化
•農協系統産地の技術普及担当者および営農指導員のオーガニック教育研修制度の創設と拡大
オーガニック加工品を開発拡大
•オーガニック加工食品の開発支援
•オーガニック基準に準拠した、実践的加工技術の研究開発・普及
•オーガニック加工食品認証取得支援
•オーガニックで使用不可の加工原料や加工助剤等の代替原料の調達・確保の支援
•国内外の原料委託生産のマッチングサポートと、継続的取り組み支援
•販売先へのプレゼンと販路確保
•商品へのオーガニック表示およびプロモーション支援
•商品仕様書の弾力的運用支援(仕様書に縛られすぎない商品企画)
•地域産地の中心に加工施設を設置することを推奨
オーガニックを一般流通に合流
•中央卸売市場でのオーガニック農産物の日常的取り扱い
•系統・市場物流の集荷分散機能とのシナジー効果を生かした先進的DX型オーガニック物流の構築
•生産組織の共選・予冷・集荷施設の利用推進
•オーガニックを強化した、輸出入機関の創設と継続的支援(成田新市場との連携強化)
•相対型取引、オーダーエントリー型取引の支援
•ローカル物流と幹線物流の戦略的融合
•量販店の店納品便の帰り便活用ネットワーク構築
•競合を超えた、オーガニック流通コンソーシアムの構築
オーガニックマーケットの拡大・大衆化を目指す
•オーガニック+GAP認証制度の運用(ローカルGAPも可能)
⇒コストコは有機JAS+GAP認証必須
•オーガニックライフスタイル提案(衣食住全体にオーガニック商品の開発提案)
•農福連携の場としてのオーガニック農場の活用促進
•家庭菜園サポートシステムの創設
•学校給食へのオーガニック導入促進(作付け入札制度の検討)
•オーガニック生産者やメーカーのビジョンや取り組み内容に、誰でもアクセスできる、公的データ
ベ ース構築と公開運用
•量販店の店舗担当者へのオーガニック基礎知識研修の充実
•医、食、農の共通領域より、健康社会と地球環境保全の価値創造。すべ ての生命が輝く文明はオーガニックから